ストーリー

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サウスタウンの支配者、ギース・ハワード。

財界の大物からチンピラまで、世界中で彼の名を知らない者は居ない。
今や彼の権力と野望は、世界を手に入れるのに十分なほど膨れ上がっていた。

…しかし、何故かギースは世界進出を躊躇っていた。

その昔、彼の前にジェフ・ボガードが立ちはだかった時よりもさらに巨大な壁を今、ギースは本能で感じ取っていたのだ。


"ギース様、お届け者が…"

一通の手紙が、ギースの元へ届けられた。


「親愛なるギース・ハワード様へ…」

そろそろ貴方の役目も終わる。

素晴らしい悪役ぶりは、もう十分に楽しませてもらった。

これは私からのお礼だ。

だが、新たなる闇の時代が来る。

貴方には舞台を降りてもらう。

[ヴォルフガング・クラウザー]


そして、その「お礼」とは、山積みにされた数名の部下たちの残骸。

"…その能無し共を、早く片付けんか!"

"はっ!"


ヴォルフガング・クラウザー。

「暗黒の帝王」という以外、全てが謎に包まれている男…。

ギースの心の中に立ち込める暗雲の正体である。


そんな中、今年もギース主催の『キング・オブ・ファイターズ』が始まった。
今大会は特にクラウザーに対抗すべく、ビリーやライデンたち用心棒の本格強化を兼ねていた。

…だがここに、意外な番狂わせがギースを待っていた。

思いもよらぬ、「宿命」の男達の参加である。


天は、ギースとクラウザーの対決を嫌ったのだろうか。
ギースはその男達に倒され、その際にギースタワーから転落し、死亡。

…彼の舞台幕は、ここで閉じることとなった。






それから1年後のサウスタウン…。

主を失ったギースタワーだけが当時の面影を残す、平和な街。

この街に残り、ストリートファイトのチャンプとして愛されているテリー・ボガード。
その弟で、日本へと戻り、再び厳しい修行へ励むアンディ・ボガード。
2人の戦友で、再びムエタイのスーパースターとして活躍中の東丈(ひがし じょう)。

3人3様の暮らしの中、差出人不明の招待状がテリーの元へ送られてきた。


…今年も恒例の『キング・オブ・ザ・ファイターズ』を開催いたします。

"一体誰が…。"

疑念を感じた彼は、パオパオカフェを経営しているリチャード・マイヤの元へと急いで赴いた。


"リチャード、大変だ!!"

"…これの事だろ、俺にも届いたぜ。"

"クソッ!…どうする、リチャード…"

"…さあな。真実を一番知りたいのはテリー、アンタだろ。それに、きっとアンディや丈も世界の何処かで、俺達と同じ事を考えているはずだぜ。"

リチャードの言葉は正しかった。
招待状はアンディや丈も含めて、世界中の格闘家に送られていたのだ。


試合の日時/場所/対戦相手など、開始ギリギリまで全てが謎に包まれている。

そして、それぞれの思いを胸に、「新たなる闘い」の幕が開くのだった。
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